ある主婦の徒然草

本と映画が好きな主婦の備忘録

廊下の足音

今週のお題「ちょっとコワい話」

と、言うことで。
今では全く霊感とかわからないですが、小学校高学年になるあたりから感受性が強くなってきたのかやたら物事への感覚が敏感であった記憶があります。
当時住んでいたのは、父の仕事の職員住宅で、新築の物件でした。
というのも、母が古いのが苦手で新しいのが良かったから(笑)
木造2階建てで、8世帯が入れるアパート。
新築とあって、できてから即満室になりました。

家の中は板張りのフローリングで、今ではあたりまえな内装ですが当時は割と画期的?な物でした。
この住宅は、大きな池の湖畔にあって、目の前が池、すぐ後ろが竹藪というまあ自然豊かな環境でした。

水辺には霊が集まりやすい
とか、よくいわれますよね。
引っ越してきたその夜に、母はベランダに立つ亡くなった恩師を見たそうで・・。
その日、私は特に何も見たりしたわけでは無かったのですが、
ここに越してきてから、やたら怖い話が好きになりまして・・・。
もともとスリルを怖い話に求めるタイプだったのかもしれないけど、
それにしては怖い話の本ばかり読んでました。
学校の怖い話シリーズを全巻そろえ、常に浸っている様な毎日。。
そのうち五感ががやたらと敏感になっている事に気づきます。
読書が好きだったからというのもありますが、常に頭痛に悩まされました。
当時は鎮痛剤を飲むという考えが、私も母にもなくてしょっちゅう吐いたりもだえてたりしました。
さらに、遊びに行くのは近くの林道に流れる沢。
親友を連れ回し、暗くなるまでその林の中のうっそうとした場所で水遊びをしていたのです。
当時は楽しくて、スリリングで、かにも捕まえたりして不気味だとか思わなかった。
でも、大人になって人の親になった今、あの環境はかなり危険だったのではないかと思います。(冷や汗)

そんな毎日の中で、当時は変だと思わなかったけど思い返してみると変だなと思うことがいくつかあります。

いつもの様に林道の沢で遊んで帰ると時間の遅れが激しいのです。
つまり、親に言われた帰って来なさいと言う時間を守ろうと早めに森を出ても、結局かなり遅れて家に着いてしまう・・。
自分の時間配分に問題があったのかも知れないけど、そこは鬼のように恐ろしく怒りまくる母親が怖かったから毎回毎回遅れるなんて変です。
考えてみると、森の中で確認する時間と、森を抜けてから流れる時間がわずかにちがったのではないかと思えてしかたないんです。

いつもたくさんのおやつを持って行ってもなんとなしに減りが早かったのも、2人で遊んでいたはずなのにべつに気配があったのも、なにか水の関わりがあったのかも知れません。

話はわたくしの住宅に戻って。

うちの間取りは玄関から五メートルほど廊下が続き、突き当たりで8畳間とリビングダイニングに別れます。あと、玄関のすぐ右手に6畳間、左手にトイレと風呂場、洗面所がありました。

わたくしは当時ピアノ少女だったので、ピアノを置くためにこの小学生には広めの8畳間を割り当てられましたが、この部屋との相性が異様に悪かった。
この部屋はまどのすぐ前が竹林になっていて、その先には遺跡発掘場がありました。
わかりますか?
池と遺跡発掘所に挟まれいたわけです。
その上、真下には下水管があり、常に水が流れていました。
水辺と古い謂われのある場所、そして下水道・・・。
この部屋にいると、必ず深夜の12時と2時に目が覚めます。
それも、何かの視線を感じる様に、ハッと目が覚めるのです。
時計を見ると必ずといって良いほど12時か2時もしくはその両方。
視界が敏感になる時と、聴覚が敏感になる日があって、
視界の時は、必ず何かの刺す様な視線を感じ、聴覚の時は話し声や足音なんです。

話し声はなにか話し合う様な、ひそひそだったり、だから両親の声かと思うのですが、ダイニングの磨りガラスの引き戸の向こうは暗く、閉まったまま。
両親は玄関そばの6畳で寝てましたら、話し声がはっきり聞こえることはあり得ません。声は耳元近くで聞こえるのに内容が聞き取れない。
なんとも気持ちが悪い感じでした。聞き取れたらそれはそれで怖かったのかもしれないけど・・。
足音の場合は玄関から自室の前に伸びる廊下を濡れた小さな足音がし続けるものでした。その頃怖くて自室のふすまを閉められず、廊下は一晩中電気を付けてもらって寝てました。しかし、その足音がするともうすぐこちらに近づいてくるんじゃないかと、本当に怖かった。明るかったから、余計にソレがはっきり見えてしまうのではないかと・・・。でも結局その足音はひたすらわたくしに近づいてくるだけで、正体をみせませんでした。でも今でも覚えています。

小さな裸足の濡れた、アノ音を。

 

当時は神経衰弱や暗記力、何かを当てるゲームなどが結構得意でした。

そしてほぼ感覚だけで生きていたのかも知れません。

人が口にしないことも、何となく肌で感じてわかるとか。

だから年の割に取り越し苦労が多かったかも。

当時の写真を見ると、まだ10歳なのにやたら表情が疲れて見えます。

金縛りにも何度かあったし、不思議体験もあったし。

怖かったけど、なかなかできない貴重な体験をしてたんだな~と、今になってしみじみする。