ある主婦の徒然草

本と映画が好きな主婦の備忘録

カット野菜の闇を知る

そのままサラダとしてたべられてお手軽なカット野菜。
でもその加工過程しってる??

 

ブラックボックス

ブラックボックス

 

 ブラックボックスって見て、とっさにデジタル的なものかと思った。
じゃなくて、食の安全をテーマにした作品だった・・・。

ネタバレしま~す、ご注意くださ~い。

かつての華々しい境遇を、会社のスキャンダルで失った栄美。
逃げる様に田舎へ都落ちし、今はニュートリノという深夜のサラダ工場でラインの仕事に就く。
同僚はフィリピンなどの外国人労働者。一応研修生という名目だけど、やって居ることは外国人の強制労働だ。
粗悪な環境に、少ない報酬。セクハラ、パワハラは当たり前田のクラッカー。
栄美の先輩にあたる堀田という中年女性はとにかく怒鳴るわ手を挙げるわで評判が悪い。しかし、彼女はただ一人の日本人従業員の栄美に、常々言っていた。
「ここの野菜なんか食べてたら、あんた死ぬよ」と。
確かにラインのなかに、野菜を薬剤につける工程がある。
黄色い液体は次亜塩素酸ソーダ。食品の殺菌目的だが、わかりやすく言えば、プールの消毒液だ。その後別の槽にて流水で洗われる。
しかし、堀田は見てしまった。黄色い水の次工程の洗浄の水が止まっているのを・・・。

栄美は例え塩素につかったやさいでも、洗ってあればいいじゃないと思っている。
しかし、娘や孫のいる堀田は、栄美とは違って目の前の食の加工過程に神経をとがらす。会社ももちろん、ことあるごとに薬品の使い方や、安全性に口を出してくる堀田が目障りのよう。
ある日、堀田は週刊誌へ自社工場での次亜塩素酸ソーダの洗浄が行われていなかった事実をリークして解雇される。さらに、このサラダ工場の大本の会社がこの土地に大きく貢献している実態があったため、この土地に住み続けることすら難しくなり別の土地へ引っ越してしまう。
見て見ぬ振りのできない、責任感のある通報者を待ち受ける過酷な境遇。
堀田の解雇後チーフとなった栄美は、この工場の物を食べつづけた外国人スタッフの謎の死、慢性的な体調不良、奇形児の出産、を目の当たりにし、自身も体調不良に見舞われる。

 

栄美の同級生、三浦剛は親から遺された土地を大手企業に事実上買収される。
名目は、「JAに支配されない、食える農業」。

何ともうさんくさい。

しかし、親の世代でJAに縛られ、努力ともうけの結びつかない不毛な農業を目の当たりにしてきた剛は、大学でテクノロジーを屈指した、人も作物も生きる農業を夢見ていた。
後藤ファームの今森社長の夢のような事業を持ちかけられ、やってみるか、くらいの気持ちでてをつけてしまったのが運の尽き。
剛の他にも代々受け継いだ農地を後藤ファームに買収された友人達がいた。彼らは「ブライトx」として、ようはパイロットファームの役割を押しつけられていた。

剛の農場で栽培されいるレタスは、ニュートリノへと卸している。

今森の掲げる夢物語は、無農薬で遺伝子組み換えのない、安心安全な野菜達。
消費者にとっては食の安全が確保され、一方の生産者にも利点があった。
それは天候などによる収穫量の安定。
なぜなら、今森の提案する野菜の生産は、路地ではなく太陽光の代わりに大量のLED照射で行うことだったからだ。栄養の管理は溶液で行い、湿度や照射力もすべてコンピューター制御。剛は次第にその異様な生産過程に嫌悪感と猜疑心を抱く様になる。

同じ都落ちした栄美の同級生聖子は、高卒の学歴に不満を持っていた。
医者の夫との破局の原因でもある学歴コンプレックスを、学校栄養士という仕事に意欲的に励むことで発散していた。聖子はいくつかの小学校の栄養士を掛け持ちしていたが、ふと気づくと、アレルギー持ちの子どもの多さに気がついた。
学校給食にはニュートリノで作られるカップの生サラダがあった。

ニュートリノを介して起こる、食中毒や謎のガン、突然のアレルギー発症。
三人は自然と疑惑の解明をするため、関わり合っていく。

堀田の騒ぎは決して大げさなことでは無かった。
さんざん警告されたのに、大げさに騒いでいるだけと相手にしなかった栄美は、気づけば大きな疑惑の渦に巻き込まれていた・・・。

ニュートリノで一体何が起こっているのか。剛の作るレタスに問題があるのか・・・。

とても読み応えのある、そして内容の濃い、良書です。
いろんな人に読んでもらいたい。

私たちは電化製品とかわりと高価な物の、耐久年数とか機能にはこだわるのに、自分の体に入る食べ物には割と無頓着だよね。

例えば特定保健用食品にコーラが入ってって、わたくしびっくりしました。
意味不明です。特定保健用食品とは健康に役立つ効果が科学的に証明された食品の事。

コーラのどのあたりが健康に役立つのかな。
幼稚園生ですらコーラという飲み物がなんとなしに不健康であると認識しているよ?

この作中でもなんども出てくるけど、
表示に嘘が無ければ安全とか、厚生労働省が認可しているから安心・・・ってのは余りに無防備ではないかな?

添加物は危険だから止めた方がいい、という本が出回ればそれをフォローする様に、食中毒にかかる方がよっぽど危険だという反論本が出てくる。
わたくしもイチ主婦として、とりあえず両方の本を読みましたよ。

結局情報に混乱しただけだったけど・・・。

そして、コンビニ弁当の危険性も同書でよみました。
豚の飼料としてコンビニ弁当(残飯だろうね)を使ったところ、その豚から奇形が生まれたとか。本作にも外国人労働者がセクハラを本気の愛と勘違いして妊娠し、奇形児を出産するシーンが出てきましたよ。

それで、コンビニのものは口にしないほうがいい。
と言ってしまえばそれまでで、わたくしはまたちょっと違った事を考えました。

自給自足しているわけでないなら、100%の食の安全など叶わないということ。
自分で食べ物を作り出せないなら、他人に頼るほかないし。
その他人が、どんな人間なのかわたくしたちは知りもせずに信頼し、口にしている。

その事実こそが恐怖なんです。

べつに人を見たらすべてを疑えって分けじゃ無くて。
ただ、みんな自分の家族や人生のために事業をしているんですよね。
作っているものが、紙製品なのか、衣類なのか、電化製品なのか、食品なのかのちがいで。
だから、生産して提供する前に利益の事をまず第一に考える。
だれもあなたの健康を優先しないんです。
あなたの健康を考えられるのは、本人である自分しかいないんですよね。

もし、わたくしが独り者だったらここまで真剣には考えなかったと思う。
でも、この先長い未来のある息子達の事を思うと、儲けをメインに作り出された食べ物をとらせるのは極力避けたいと思います。

こういうと、「ああ、オーガニック系とか?意識高いのね。」なんて皮肉を言われるンだけど。
意識が高いんじゃなくて、普通に売ってる物をその表示だけ鵜呑みにして買って食べてたら、後々体内で溜まった毒素がオイタする可能性を考えてるの。

添加物で命を落とす確証はない。普通にわたくしの作った芸の無い弁当で夫があたる可能性だってある。でも、明らかに自然には存在しない成分が入った食べ物は怪しいでしょう。
そもそも、弁当にサンドイッチを持たせたことがあるならわかると思うけど、切ったレタスの断面が何時間も変色しないのは、おかしな事ですよ。
パンやケーキを作る人なら当然わかると思うけど、ただでさえ長い賞味期限が切れてもなお腐らない菓子パンも不気味でしょう?

そうゆう、1つ1つの違和感を、「みんな買ってるし、体壊した人いないし大丈夫」と都合良く解釈したくないと思った。

自分と同じような感性で商品を作っているとは限りません。
某有名パン会社の一族は自社製品を口にしないそうです。
農家さんのなかには商売用の畑のと自家消費ようの畑を分けて、見た目は悪くとも安全な作物を作っているとか。

食べ物から遠ざかりますが、紙おむつの研究者で自分の子を布おむつで育てる人もいるとか・・・。
作って居る人の特権-
それは商売品の製造で得た知識を多いに活用して自衛すること。

消費者は無知です。
製造者の方が、知識や立場も圧倒的に上。消費者の知り得ないデメリットを理解した上で利益のために聞こえの良い、使い勝手のよい製品(食品)を売る。

だったら買い手であるわたくしたちは、もっと目をこらして売り物を吟味し真実を見極める力をつけなくては太刀打ちできない、そうゆうことでしょう。

添加物1つで命を落とすわけじゃない。
怖いのはその添加物が一人一人違った体内システムをもつ人間の体内で、思いもよらぬ化学反応を起こして知らず知らずのうちに体内に毒素として蓄積してしまうこと。

なにか事態が起こる頃には、何が原因なのかさっぱり見当もつかないほど毎日口にする食べ物に添加物がある。
さらに添加物ならまだ表示義務があるのでかわいいもので、恐ろしいのは天然成分からできている質の悪い化合物。それ単体ではたいした害には成らないが、一旦環境が変わると別の成分(例えば胃液とか)と混ざると毒性のつよいものへと変貌するものだ。
それが何に入っていて、どう作用するのか、食べた消費者はもちろんのこと、製造者ですらわからない。

そう、つまりブラックボックス

我が家はわたくしが買い出しをサボるため、お菓子の用意ができずおやつがチャーハンであることもしばしば。
男の子だからか、個包装された上品な菓子では腹が膨らまぬ!というのでお米に助けてもらうんですが。

いちいち神経質になってすべてをオーガニックに変えたり、玄米食にする必要は無いと思います。だってそのオーガニックだって誰が作ってるか、本当に安全なのか確証ないし。つまり添加物の疑惑と次元が同じだから。
そんなことより、余りに不自然な食品をなんとなく変だな~という直感で避けるくらいでちょうど良いんじゃ無いかと思います。

今の時代、みんな忙しい。
だから簡単に用意できる食材に、みんなホロッといっちゃうんでしょうね。
失恋後の優しい言葉にと同じくらい、都合の良すぎる宣伝文句には警戒しましょう。

 

ちなみに、ご飯に関して、充実した食卓を良しとする風潮が世間にはありますね。
うちはめちゃくちゃ質素です。
華やかな料理は、わたくし作れませんで。

こんな本がありますんで載せときます。
品数のプレッシャーを感じている人は是非ご参考に。

 

一汁一菜でよいという提案

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